貧しくても幸福に生きる日々

金儲けに必死にならず、楽な生活をお伝えします。

ブログを書く暇が無い方が幸せなんじゃないか

忙しいとは直接口に出さないように気を付けているのですが、なかなかに忙しい日々を過ごしています。
誰かから「子育てが大変」という声を聞くと、「大変だけどそれ以上に幸福感と充実感があるから大変じゃない」んだと心の中で反論するんですが、それでも目の前に子どもたちがいると常に注意していなければいけませんし、予想外の行動が日常ですし、予定通り行動できる事の方が珍しくなります。

f:id:mazshear:20170706162142j:plain

そういう訳で、仕事をしたり掃除をしたり料理をしたり毎日いろいろと忙しくしていてブログを書く時間なんてわざわざ取れるなら少しでも休みたいと思ってしまいます。
でもそれって毎日ブログのネタを探して、アクセス数や広告収入とにらめっこしているプロブロガーの人よりは幸せなんじゃないかと思います。

ブログはツールだしシンプルなシステムなので目的や利用方法は人それぞれでいいんだと思います。でも原則的にはインターネットを通じて、テキストや写真を不特定多数の人々に、時間や場所を指定せずに公開する行為です。つまり、誰がいつ自分のブログを見るのも見ないのも自由だし、その反応については個別にコメントやレスポンスをくれるごく一部の人を除いて知る由もないのがブログの特徴ではないでしょうか。
だけど人間同士のリアルなコミュニケーションは、まさにリアルタイムで反応を観察できるし、感謝されたり面倒な顔をされたりという自分の表現行為の評価が率直に得られます。子どもと遊ぶのでも、会社の会議でも、マンションの管理組合の会合でもとにかく自分というものが他人の前にいて、その人の目に晒されるし、同時に自分が観察者の反応も観察できるし、コミュニケーション手段と考えればブログよりはミーティングの方がスリリングで面白いなと最近思います。

人間関係はブログのアクセス数みたいに数値化できませんけど、そもそも数値化はあまりに物事を単純化する営為であって、人間とか社会の複雑さや面倒さから逃げてしまう効果もあるんじゃないかなと思います。私は天皇制については人権の観点からいろいろと思うところがありますが、今上天皇の皇后美智子さまの言葉に大変感銘を受けたものがあります。それは1998年に開かれた第26回国際児童図書評議会(IBBY)ニューデリー大会の基調講演の最後の部分

読書は,人生の全てが,決して単純でないことを教えてくれました。私たちは,複雑さに耐えて生きていかなければならないということ。人と人との関係においても。国と国との関係においても。

という一節です。
人間が自由で独立しているほどに、世界は混沌として複雑になっていきます。それを単純化したいという欲求を持つ人がいるのも自然かもしれません。しかし、何十億人もの人々が、それぞれに違った感じ方と考え方をしたままに、それでも平和で幸福に生きていける世界を望むならば、当然その複雑さを受け入れる必要があります。その事を皇后美智子さまはシンプルな言葉で私たちに語ってくれました。この基調講演の元になったテキストは大変に素晴らしい文章なので、上のリンクから全文を読まれることをぜひお勧めします。
書き始めた時とはちょっと違う内容になってしまいましたが、今日は少しだけ時間ができたので久しぶりに投稿しました。